2019年2月24日日曜日

銘柄検討:(株)JCU(4975)

今回は「(株)JCU(4975)」について見てみる。
この会社は1968年に荏原製作所とアメリカのユージライト社等の出資で出来た「荏原ユージライト株式会社」が始まりで、2003年にMBOして独立した会社である。2018年に会社設立50年を迎えた。
事業としてはプリント基板向けエッチング薬品、自動車部品用エッチング薬品およびその装置を主に行っている。

山本氏の本にしたがって、投資候補となり得るか検討してみる。

1. 営業費用売上比率の計算

2018年3月期決算の決算短信の数字から、売上:231億円、営業費用(売上ー営業利益):162億円なので、営業費用売上比率=1.43
基準の1.15を越えているので、投資対象となりうる。

2. 配当性向の確認

2018年3月期で配当性向は24%である。基準の50%に満たないので、増収率を確認する。

3. 増収率の計算

2018年3月期で7期連続増収となっており、順調に事業を伸ばしている。

4. 中期経営計画の有無、事業戦略が明確か

2017年度に策定した2019~2021年の3カ年の中期経営計画がある。
これによると本業である薬品事業の競争力強化(次世代技術に対応した新製品開発)と海外市場での成長を目標達成のための戦略としている。

5. 20年後もあるか

メッキ・エッチングなどはそれぞれ基本技術であり、なくならないだろう。

6. 割安度の確認

2018年3月期の数字を用いて計算する。

  • 営業利益:69億円
  • 税引き後営業利益(営業利益×0.6):42億円
  • 疑似配当総額(税引き後営業利益×0.4):17億円
  • 擬似ROE(税引き後営業利益÷自己資本):18%
  • 将来配当予想(疑似ROEが18%なので3倍):50億円
  • 時価総額(株価×発行済み株式数):515億円(2019/2/22終値)
  • 配当利回り(配当÷時価総額):9.7%(2%以上で合格)
  • 上値目途(配当利回り÷1.6%):6.1倍
ということで将来的には6.1倍になる可能性があるという計算になる。

売上・利益剰余金など順調に増えており、配当性向も20%程度で安定している。

株価は2018年10月以降約半値に下がっているが、今年に入って反発している。これからしばらくは伸びるだろうと判断し、こちらもいくらか購入してみた。


山本さんの本はこちら。




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