2022年3月25日金曜日

株主総会出席:(株)シノプス(4428)

 本日、シノプスの株主総会に初めて出席。

ライブ配信もあるとのことだったが、どのような感じの会社かを知るためにも会場で出席することにした。


(株)シノプス 第35期定時株主総会 +会社説明会

1.場所・時間

場所:東京建物梅田ビル 地下2F APホールⅡ(大阪市北区)

   シノプス本社が入っているビルの会議室

日時:2022/3/25(金)

10:00時開始、10:30過ぎ終了(株主総会)、11:50ごろ終了(会社説明会)

座席は18席用意されていて、一般株主は9名の参加。すべて男性。

配信もあるためか、スタッフさんの数の方が明らかに多く、こちらとしては少し落ち着かない感じ。

株主総会後に会社説明会を行うとのアナウンスも開始前にあった。


2.内容(概要)

  • 南谷社長が議事進行
  • 監査結果の報告は監査等委員会の人が文書を見ながら説明(読み上げ)。
  • 事業報告・対処すべき課題について、社長が一通り説明。とはいえ、招集ご通知に書いてある内容の読み上げ。
  • 計算書類についても貸借対照表について簡単に説明。
  • 決議事項・議案の説明
  • 質疑応答
  • 最後に議案ごとに採決をとってすべて可決。


3.内容(質疑応答)

質疑応答は1件だけのあっさりしたものだった。
以下の内容は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

[Q]は質問、[A]はそれに対する回答(社長が回答)


1.[Q] 伊藤忠商事との協業の提携の効果と、その効果の今後の見通しは?

1.[A] 効果の1つは株価が上がったこと。ビジネス上はまだこれから。今後についてはまだ協業について協議中であり、まとまれば今後IRなどで出す予定をしているので、その発表を待ってほしい。

ここで質問はなくなったので、決議事項を1件ずつ決議を行い、10:30過ぎには株主総会終了。


10分間休憩ののち、会社説明会をするというので、そちらも出席することにする。


4.会社説明会

監査役の人と、取締役の後ろにいた書記?の人、何人かのスタッフは退席し、取締役3名が出席。(他2名の取締役は、株主総会もリモートで出席していたので、この場にはおらず)。

一般株主は1名減り、8名が出席。

最初に、議事進行の方が予定時間を1時間くらいと言ったので、「そんなにやるのか」と思ってしまった。

南谷社長が2022年12月期会社方針の資料を基に説明。

株主総会の時の形式ばった感じの文章読み上げとは異なり、自分の言葉で熱意をもって話す感じとの差が、興味深かった。


4.1 会社説明会からのメモ

社長が話した内容から、資料に乗らないような事柄を中心に以下メモ書き。

事業の説明はこちらの資料などをご参考に。


  • シェア40%を目指すところの、40%という数字は、ランチェスター戦略で40%あれば安定的な地位が得られるところから設定している。
  • 小売り全体のシェア率17.4%に対し、スーパーではすでに32.5%に達している。2022/12の目標はスーパーのシェアで38%。
  • 主要ターゲットとして売上400億円以上としているのは、リアルタイムでの売り上げ情報や在庫数が把握できるようなシステム(インフラ)を入れている会社がそれくらいというところで、過去の経験値から設定している。もちろん売上400億以下でもこれらのシステムを入れている会社なら対象となりうる。
  • スーパーではコロナ禍で、お客様のニーズが惣菜から冷食に大きくシフトして惣菜の値引きロスが大きく出てしまった。そこでスーパーから相談を受け、惣菜用の在庫予測システムを作った。これに対してスーパーからのニーズが高い。
  • 有効アカウント数における「アカウント」は1つのサービスごとに1アカウントとなっている。スーパー1店舗あたり平均2.1アカウント。サービスの数は今12あるので、多くのサービスを入れてもらえれば、この数字も増える。
  • シノプスのコアの部分は単品ごとの需要予測・在庫計算。1時間ごとに予測の数字を出している。PI値という、1000人の顧客のうち何人に支持されるかという指標を商品ごとに定期的に算出して出している。
  • スーパーで値引きシールを貼るのは、パートやアルバイトの人。社員さんは働き方改革で18時とかにはもう帰ってしまっているから。だから値引き率を決めたり、値引きシールの枚数も適当になってしまっている。そこでサトーとの協業による自動値引き率設定&値引きシール印刷が有効。

以上のようなことを交えながら、50分ほど説明していた。
その後質疑応答。

4.2 会社説明会での質疑応答

以下の内容は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

1.[Q] 近所の成城石井に行くが、多くの店員さんが棚に張り付いていて、聞いている説明と見ている風景がずいぶん違うように感じる。

また、在庫管理のやりすぎで、商品を選ぶ時に商品が少ししか残ってないと、選ぶ客としては残念に思う。そのあたりどうしているのか?

1.[A] 会社によって方針は全然異なる。例えば惣菜がどれくらい残るのを許容するかとか、商品の在庫がどれくらいになったら発注をかけるかとか。棚ががらんどうになっても見た目良くないし、ドラッグストアは化粧品などで単価が高いものは在庫が1個あれば良いというところもある。またアプローチの仕方(欠品を減らすのか、在庫が増えるのを抑制するのか)も違ったりするので、最初にこの辺の考え方を聞くことから始めている。成城石井さんにはまだシノプスは入っていないし、会社独自の考え方でオペレーションしているのだろう。


2.[Q] 製品としてパッケージ版とクラウド版とあるが、機能面での違いなどあれば教えてほしい。

2.[A] まずはパッケージ版だと固定資産となり減価償却がかかるというのはある。パッケージ版はR6というバージョンが現行バージョンだが、その内容を全部はまだクラウドに移行できていないので、細かいところの違いはある。クラウド版は新しい機能をどんどん付加していっているイメージ。


3.[Q] 現在はスーパーがメインで今後他業界に展開するのだと思うが、他業界に展開するうえで、コアの部分はどの程度共用できるのかとか差がどれくらいあるのかないのかというあたりを教えてほしい。

3.[A] 自分の大学の時の卒論のテーマが需要予測だったこともあり、需要予測の考え方は昔からほとんど変わらない。現在食品スーパーに注力しているのは、ニーズが高くて他社ができないところだから、自社に優位性があるので積極的にやっている。アパレルなど他業界も積極的にやってないだけで、未知の問題があるとかそういうことはない。在庫の時間もスーパーに比べると長い。


4.[Q] 原材料費とか上がっているが、値上げに対する対応?(質問の内容がよくわからず)

4.[A] 当社ではシステムを導入するときに、「低減効果があった分の1/3は欲しい」と言っている。そうは言っても最初から1/3もらうことが難しい場合もあるが、それでも「10%ください」ならOKと言われる(最初に3割と言っているから)。たとえ1割分しかもらえてないところでも、IRや導入事例として積極的にしゃべってもらって広告塔になってもらったりしている。


5.[Q] 現在のところ西日本の売上が大きいが、関東はこれからどう進めるのか?

5.[A] 5年前に東京営業所を作ってから、関東の顧客とも話しをしやすくなっていて、東急ストアさんなどお客さんもついている。会社数が多く、分母が大きいので、なかなか目に見えにくいが、関東も集中してやっていきたい。


以上で、質問がなくなり、11:50ごろに終了。


株主総会だけではもったいない感じだった。

会社説明会の内容も聞けて、出席して良かった。


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