2024年3月22日金曜日

株主総会視聴:(株)シノプス(4428)

   本日、シノプスの株主総会に出席。昨年に続き3回目。

諸般の事情により、現地での出席ではなくオンラインでの視聴をする。


(株)シノプス 第37期定時株主総会

1.場所・時間

場所:AXビル10F バンケット10A(大阪市北区)

   昨年までとは異なる場所

日時:2024/3/22(金)

10:00時開始、11:00終了

現地出席の一般株主の数は、決議時の拍手の数からすると昨年同等の10名前後といったところか。

オンラインでは、南谷社長のアップを映すのみで会場の他の様子とかは映っていない。


2.内容(概要)

  • 南谷社長が議事進行
  • 監査結果の報告は監査等委員会の人が説明。
  • 事業報告・対処すべき課題について、社長が一通り説明。
  • 計算書類についても貸借対照表について簡単に説明。
  • 決議事項・議案の説明
  • 質疑応答
  • 最後に議案ごとに採決をとってすべて可決。


3.内容(質疑応答)

質問数としては多いが、同じ人が複数回質問しており、質問者としては3名だった。
以下の内容は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

[Q]は質問、[A]はそれに対する回答(特記以外社長が回答)

1.[Q] そもそも当社のシステムを導入していないユーザーさんとかはどうしているのか現状を教えて欲しい。

1.[A] ランチェスターの法則からまずは40%のシェアを占めることを目標としており、ここはまず達成できそう。未導入の60%についてはよくはわかっていないが、類似のサービスを使っているところは大手のSIerとかが提供しているシステムを使っているのだろう。それらのシステムはシンプルなロジックのものが多く、日配品には対応していないので、日配品とかは手作業でやっているのでは?と想定している。絶対シェアと呼ばれる70%までは伸ばす余地があるだろうと考えて事業に取り組んでいる。


2-1.[Q] 第2号議案に関連して、本社を豊中市に移転することについて、その狙い・意図を知りたい。(次の2-2と合わせて同じ人が一度に質問)

2-1.[A] 一番の理由としては、現在の本社所在地の標高が0.6m、ビルの5Fということで南海トラフ地震があった時に浸水のリスクがある。豊中市の新本社は千里中央であり、標高が60m+ビルの高さで浸水のリスクはないと考えている。2番目としては、現在テレワークで出社率が5~10%のところ、リアルで出社して顔をあわせようとの方針がある。しかし現在の本社は80坪で社員が全員入れないので、広いところにしようと考えた時に家賃の単価を考えてのこと。3番目は社員が日本各地に出張に行くのに、伊丹空港や新大阪駅への利便性がよいので千里中央にした。


2-2.[Q] 第5号議案に関連して、補欠の監査等委員2名の選出とあるが、監査等委員3名に対して補欠2名というのは多い気がするがどういう意図か?

2-2.[A] (この質問に関しては監査等委員の畠山さんが回答) 監査等委員というのは3名以上で、うち社外の監査等委員を半数以上にするということが法律で決まっている。そこで社内・社外の監査等委員のいずれかに万が一のことがあった場合でもすぐに対応できるように、補欠も社内・社外1名ずつ選任しておこうとの意図である。


3.[Q] 伊藤忠以外の会社ともいろいろ協業していると思うが、その具体例を知りたい。

3.[A] 棚卸し大手のエイジスと協業しているのが1つある。エイジスさんは人海戦術で事業を行っているが、そこに自社のシステムを組み合わせている。もう1つ、ラベル印刷大手のサトーについては、値引きシールの印刷について協業している。値引率の設定やタイミングを当社のシステムで計算し、ラベルプリンターに指示を送って印刷を行うというもの。


4.[Q] (1番目の質問の人がもう1度質問) 未導入ユーザーへのアプローチについて追加質問。未導入ユーザーに入れるのと、導入済みユーザーのアップセルを伸ばすのとどのような時間軸で考えているのか?

4.[A] まずシェア100%というのはあり得ないことで、またシェアが70%までいくと効率も悪くなってくる。今20億の売上であと10億くらいだろうと考えている。そこで物の最適化から人の最適化に広げることを考えており、試行する中で良い成果が出ている。人の最適化(人時改善サービス)の方では提供単価も上げられそう。今年後半から来年にかけて本格導入となりそう。ユーザーによっては物の最適化よりも人の最適化の方が優先というところもある。


5.[Q] IRで物流の2024年問題に対するウオロクさんの事例を見た。内容を知りたい。

5.[A] 物流だけではなく、需要予測の精度を高めるのが狙い。不要不急の物流を減らしたり、積載効率を高めることで改善しようという内容。積載効率は80~90%くらいまで高められると考えている。さらにブラッシュアップしようとしているところ。こういう取り組みは統計的には60%ほどうまくいっていれば、全体が良くなっていくと考えている。


6.[Q] 2024年問題について、売上的には特需的に増えそうなのかそうではないのか、売上へのインパクトを知りたい。

6.[A] サービスが増えすぎるとレッドオーシャンになるので、自社の供給力を増やすようなことは考えていない。2024年問題は今年だけの問題ではなく、今後も続くもの。値段を下げるのではなく、やりたいという会社とやっていく。


以上で、質問はなくなったので、決議事項の決議を行い、11:00に株主総会終了。


クラウド版への移行が進んでユーザーも順調に増えており、事業・サービスの拡大をしていくのだろうと理解した。


2023年6月23日金曜日

株主総会出席:(株)ラクス(3923)

  本日、ラクスの株主総会に出席。

こちらは2年ぶり3回目の出席。(前回の内容はこちら)


(株)ラクス 第23期定時株主総会

1.場所・時間

場所:梅田センタービル31F ホワイトホール(大阪市北区)

日時:2023/06/23(金)

10時開始、10:13終了(株主総会)、10:37終了(全体)

今回は54人分の席を用意し、出席者は16名。

前回出席時もそうだったが、株主総会として必要な決議事項などはささっと済ませて、その後にざっくばらんな質疑応答の機会を設けるやり方。

2.内容(概要)

  • 中村社長が議事進行
  • 株主総会における議決権の充足数の説明
  • 監査役より監査報告の説明
  • 報告事項は「招集ご通知に記載の通り」というだけで、説明はなし。
  • 決議案について説明し、質問があるか確認し(質問なし)、議案ごとに採決をとってすべて可決。

以上、10分少々で株主総会は終了。

その後はざっくばらんに質疑応答タイム。


3.内容(質疑応答)

以下の内容は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

[Q]は質問、[A]はそれに対する回答(中村社長が回答)


1.[Q] 2017年以降株主総会に出席している。ずっと30%以上の売上成長を続けているのはすごいと思うが、なぜできているのか?

1.[A] SaaSマーケット自体の成長と、効率的に組織運営ができていることだと思う。途中ではいろいろ課題は発生するが、都度すぐに改善している。全員がまじめに取り組んでいるからだと思う。


2.[Q] 決算説明資料でサービスごとの月平均単価が毎年上がっていっているが、何によって上げられているのか?

2.[A] 新しい機能を開発し、オプションとして追加し使ってもらうことで単価を上げている。また付加価値が上がった分に合わせて全体の値上げをしたサービスもある。


3.[Q] 先日テレビの「がっちりマンデー」に取り上げられていたが、放送の反響・感想は?

3.[A] 思ったよりも「テレビを見たから」ということで、受注や問い合わせにつながった。第3者が取り上げてくれるものはそれなりに効果があると感じた。


4.[Q] 株主への手紙の中で「楽楽人事から撤退した」とあるが、その判断理由を教えて欲しい。

4.[A] 自分たちが望む売上を達成するには機能が足りておらず、開発リソースが必要だった。売り上げ目標を達成するには、このサービスにリソースを投入するよりは他のサービスにリソースを活用する方が良いと判断した。


5.[Q] 人員を大量採用してしまい、見直したといいつつ、今後も採用を続けるという話しには矛盾を感じるがどういうことか?

5.[A] 人員の教育体制が十分でないところで、多く取ってしまうときちんと教育ができなかったが、それを改善した。組織体制に合わせた採用を続けるということ。


6.[Q] 知名度向上の具体策は?

6.[A] TVCMを流しているが、これでは採用にはあまりつながらなかった。テレビで出られるところは出ようと思う。また広報に近いところに部署を作ったので、それを活用する。


7.[Q] 最近利益率が下がっているが、今後の展望は?

7.[A] 2026年3月期の目標で純利益を100億以上目指すことにしているが、そのためには営業利益は150億はいる。例で言えば、40億の広告を止めればその分利益率はあがる。今後は営業利益率を高めていく方針で進める。


8.[Q] (前問に引き続き)それは生産性の高い組織にしていくのか?

8.[A] 生産性の高い組織にはなっている。2021年3月期は営業利益率25%だったが、その利益率を出せる組織は保っていると思ってもらってOK。


9.[Q] 売上30%成長を継続できているのはすばらしい。社長の力量があるからだと思っているが、もし社長に何かあった時のリスク、後継育成についてどのように考えているか?

9.[A] (社長を含めて)人に依存しない組織を作りたいと思っている。パーツが欠けたからといって崩れるものではない。自分が思うすごい経営者というのは、経営者が関与しなくても成長するような組織を作ることだと思っている。


以上で、質問したい人がいなくなったので、終了。


引き続き、安定した事業運営で中計の達成を期待したいところ。


2023年6月20日火曜日

株主総会出席:ニデック(株)(6594)

本日はニデックの株主総会。前回出席はコロナ前の2018年だったので、5年ぶりの出席となった。


ニデック(株) 第50期定時株主総会

1.場所・時間

場所:リーガロイヤルホテル京都2F「春秋の間」(京都市下京区、京都駅近く)
第1会場は900人程度の席が用意されていた。出席者は座席の7~8割程度埋まっている感じ。
また第1会場に入れない場合の時のために第2会場も用意されていたが、今回は第2会場は使用しなくて済んだ模様。
会場に登壇する取締役や会場のスタッフの人はほぼマスクをしていた。ただし説明で話しをする人はマスクを外していた。

時間:10時開始、11:55終了

2.内容(概要)

  • 小部社長が議事進行
  • 最初に昨年の中間配当・自己株式取得が会社法の分配可能額規制を越えてしまった件について、外部調査委員会に調査してもらってその報告の通りに対応すると説明し、関係者へ迷惑を掛けたことのお詫びをしていた。
  • 事務局から株主の充足数の説明
  • 常勤監査等委員の村上さんより監査報告の説明
  • 事業報告、計算書類の報告の概略をスライド+音声にて説明
  • 永守さんより今後の戦略と展望の説明
  • 質疑応答
  • 最後に各議案の決議

3.内容(今後の戦略と展望)

永守会長CEOから説明。
「この後の質疑応答はまた賑やかにやりましょう」と冒頭に言い、この段では少しおとなしめ。

(1) eVTOL 電動駆動システムで世界No.1を狙う
今まで空飛ぶクルマやeVTOLに関する言及はほぼなかったように思うが、6/19に新聞報道があったからか、1番目にこの話題を持ってきた。
  • 将来的には一家に1台、また100人乗りの飛行機も電動化になりますよ
  • エンブラエルからぜひ一緒にやってくれと言われた。こちらから売り込んだわけではない。
  • モータを薄型化、小型化できないといけない
  • 都市型航空交通の市場予測は2030年が2.8兆円で、2050年には1,100兆円
  • 投資をしないで、種をまかないで花は咲かない
(2) ロボット関連でも世界No.1を狙う
  • 減速機、サーボモータ、力覚センサの3つの分野

(3) クルマの電動化 世界No.1は間近
  • 静音化・低振動・低発熱のモータに注力している。
  • これからEVが普及してくると少しの音でも気になってくる。

後はざっくばらんに。。
  • 昨年は株価が安かったから自社株買いをやったけど、自社株買いをやりすぎた。公認会計士に高い金を払ってまかせているのに誰も気づかなかった。(気づいたのはCFO)
  • 構造改革は古い機械をなくしたり、買収した会社の古い社宅なんかも全部整理した。これからの新たな50年を歩むのにそんなものを次の世代に残せないから。

4.内容(質疑応答)

以上、ここで10:36。これから質疑応答の始まり。
小部社長と永守会長が回答する。
下は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある点はご容赦いただきたい。
[Q]は質問、[A]はそれに対する回答。


1.[Q] 昨年会長に空飛ぶクルマの話しをした時は明確な返答がなかった。中間の2025年とかで会長は株価をどうしたいと思っているのか?
1.[A](永守) 最高株価を目指したい。株価が下がるとすぐにゴチャゴチャ言いに来る人がいるが、そういう人は株を買うもんじゃない。

2.[Q] 子会社のアイススケート部を廃止にしたが、理由についてホンネのところを聞きたい。
2.[A](永守) あまりホンネの話しはしない方いいのだけど..。金メダルを取って社長の所に挨拶に来るのに、その時の服や金メダルを持っていってはダメと連盟に言われた。自分のところの社員なのに?? バカバカしくてやってられないからやめた。
(いろいろしゃべっていたけど自粛)

3.[Q] 株主総会は会長の独演会の場ではないから会長は自重して欲しい。回答も手短にして欲しい。
3.[A](永守) そもそもその質問が長い。
(小部) 当社の株主総会はみんなが疑問に思っていることを丁寧に説明している。今まで通りのやり方で問題ない人は拍手をして欲しい→(会場拍手多数)
質問者の意見に賛同する人は拍手して欲しい→(会場拍手なし)

コメント:こんな意見を言う人がいるのね。みんな永守さんの話しを楽しみに来ていると思っていた。話しが気にくわないなら出席しなければいいのに。

4.[Q] 工作機械のM&Aについて昨年は3件あったが今年はまだない。今後どの辺を狙うのか?
4.[A](永守) 今後何を買うかなんて言えやしない。余分なものは買わないし、買ったらすぐに利益を上げられるようにする。

5.[Q] 50年前の創業時の永守さんと現在の永守さんの情熱はどちらが大きいのか小部さんに聞きたい。
5.[A](小部) 当時の永守さんには並々ならぬ情熱があったが、社会人になったばかりの自分はまだ若くてよくわからなかった。信じてついていくだけだった。現在でも次々に新市場に参入するためにますます情熱は持っている。気持ちは全然衰えていない。

6.[Q] 最近株をかったのだが、車載事業はいつ回収でききるのか?
6.「A](永守) 今期から黒字になる。

7.[Q] ずっと株価を気にしていたが、最近は配当も気になる。配当利回りが2%くらいあったらうれしい。社員の給料も上げてあげて。
7.[A](小部) 配当性向30%を目指して安定的に配当することを考えている。給料は平均7%上げた。
(永守) 配当利回りを重視したいのなら、他の会社の株を買ってくれ。今はまだ会社の成長に資金を使いたい。
昔、松下さんから「早いうちから良い給料を上げたらダメだよ」と言われた。事業が成長し、時期がきたら給料を上げる。最初から給料目的で来るような人はダメ。経営の理念に賛同してもらえる人に来てもらいたいし、株を持ってもらいたい。

8.[Q] 分配可能額規制を越えてしまった件について、自分は投資をしているから、そんなことも取締役が知らないのは信じられない。中小企業なら過去にいくつか事例があるが、大企業では聞いたことがない。取締役に問題があるのでは?
...というようなことをずっと質問者が話し続けるので、永守会長が遮って回答する。

8.[A](永守) 実際に見つけたのは社員が最初であり、公認会計士も気づかなかった。実際に規制を知らなかったのだから仕方ない。間違いがあったのは事実だが、なぜ今あなたに社員をこき下ろすようなことを言われなければならないのか。
(まだ質問者がしゃべろうとするので、小部議長の権限により発言打ち切り)

9.[Q] 株価が下がった時に買い増ししているが、もっとポジティブな応援の仕方(例えば一定期間配当を減らすとか)はできないか?
9.[A](小部) インサイダー情報のからみもあるので、会社でやっていることは事業報告などで公表しているので、それを見て欲しい。

10.[Q] 次の社長候補にどういうことを求めるのか?
10.[A](小部) 業績を達成する・逃げない・ニデックを成長させられる人など、別に公表をしているのでそれを見て欲しい。
(永守) 創業者は変人が多い。会社の将来像を常に考えている。一緒に将来像を考えてくれる人が良い。自分のような経営をしてくれる人を10年間探したが全然いなかった。単純に言うと株価を上げてくれる人。どうしたら株価が上がるか?それは業績を上げないといけない。

11.[Q] エンブラエルとの合弁で、アメリカの型式証明とかきちんと取れているか? 精密モータから機器・産業用にポートフォリオを移してきた。車載事業のマーケットシェアと見通しを教えて欲しい。
(コメント:話しの流れと質問の意図がよくわからず..)

11.[A](永守) 型式証明はもちろんきちんと取る。
150年ずっとやってきた会社を買収してやっているのでご心配なく。
(コメント:何に対しての回答かよくわからず..)

12.[Q] 空飛ぶクルマに関連して、バッテリについてはどう考えているか?
12.[A](永守) モータとバッテリは関係が深いが、バッテリは相手の会社(エンブラエル)がちゃんとしている。車のモータもそうだが、効率の良さから当社のモータが選ばれている。

13.[Q] 今まで永守さんのM&Aの研究をしてそれで論文も書いてきた。これからもますますがんばって欲しい。
13.[A] 承った。

14.[Q] 会場のみなさんと共に50周年の拍手を送りたい(会場拍手)。なぜ今空飛ぶクルマの発表をしたのか?
14.[A](永守) どんな商品でもピークが来て終わる。世の中がどうなっていくかを絶えず考えて、新製品を継続して出していかないといけない。炭坑のカナリヤは一番に危険を察知するが、どのような新しい分野に進出するかをかぎ分けられるようにならないといけない。自分はそのうち代表権がなくなったとしてもずっと取締役として残るだろう。炭坑のカナリヤの役は自分がやらないといけないのでは?と思っている。

ここまでで質疑応答終わり。

最後に決議事項の上程、決議を行って、11:55に株主総会終了。


相変わらずの永守節健在でよかった。
ブログなどに残すのは憚れるような率直な物言い、発言、こういうのは総会に出席しないと経験できない貴重なものだろう。
多分こんな本音トークの株主総会は他にはないだろうね..。


2023年6月16日金曜日

株主総会視聴:全国保証(株)(7164)

 本日全国保証の株主総会があり、ネット経由で視聴ができるので、視聴した。

全国保証の株主総会は昨年に続き2回目。


全国保証(株) 第43回定時株主総会

1. 場所・時間

場所:JPタワー ホール&カンファレンス(東京都千代田区)

   インターネット中継にて視聴。

時間:2023/6/16(金) 10時開始、11:25終了

昨年と同様、動画配信の部分はYoutubeを使用していた。

会場は前方の取締役の席全体を映すのみで、一般株主は最後の終了時に少し映っていた。その時の数と拍手の数でいうと出席者は10名前後といったところか?


2. 内容

今年4月に就任した青木社長の議事進行で進む。

2.1 事業状況と決議議案の説明

  • 株主の議決権の数が充足していることの説明
  • 監査報告は:招集ご通知に記載の通り
  • 事業の経過と成果:スクリーンでスライドと合成音声による説明。
  • 対処すべき課題:青木社長が説明するが、招集後通知記載の4つの課題があるから、中計を策定したというような簡単な説明。
  • 議案上程・説明
以下、質疑応答

2.2 質疑応答

質問は1人1点のみとのことだったが、同じ人が何回か質問する場面があり、それは許容されていた。

以下は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある点はご容赦いただきたい。

青木社長が回答したり、担当者が回答する質問もあった。

[Q]は質問、[A]はそれに対する回答。(特記なきものは青木社長の回答)


1.[Q] 新中計では「住宅ローンプラットフォーマーを目指す」と書かれており、最近の他社の動きでSMBCとNTTデータのグループのニュースリリースがあったりするが、自社単独でやるのか、他社との連携をするのか、その辺の考え方は?

1.[A] 現在の事業は川中の「審査」の業務をメインとしており、それを川上・川下に広げることができると考えているので、まずはここから進める。720の提携金融機関とのネットワークを活用していきたい。他社とも柔軟にはやっていきたい。

(基本は中計に書いてあるような考えなのだろう)


2.[Q] 配当金について、利益剰余金の額を見るともう少し増やせるのでは?債務保証積立金の額が妥当なのかよくわからないが..。

2.[A] 債務保証積立金を積み立てて、資本の厚みを持たせることで金融機関には安心してもらっている。必要資本として1年間に発生する損失の15年分としているが、この考え方は住宅ローンの平均返済期間が15年だから。ちょうど15年分たまったので、これから資本は活用するフェーズとなる。新中計でも配当性向を50%まで順次高めていく予定にしている。


3.[Q] 株主構成について、個人投資家は機関投資家と比べると長期保有なので個人を優遇したいと以前に聞いたが、その考えは今も同じか?事業内容について、個人株主でも全国保証のことを知らない人はまだ誤解している人も多いように感じるので、IRの事業説明をもう少し改善した方が良いのでは?

3.[A] 株主構成は個人株主が10%、金融機関が50%、海外が30%で、もう少し個人株主を増やしたいと思っている。株主優待などについては、個人に対するIR効果があると思っているので、その効果がある間は続けたいと思う。

IR説明会などもしているが、引き続き継続したい。


4.[Q] 他社協業やM&Aに関して、グループ戦略推進室を作ったことに対して期待をしている。スタートアップとの連携には独特のナレッジが必要と思うが、人材とかどうするのか?実績を上げるためにブレークスルーは?

4.[A] 現在はノウハウがあまりないので、人の教育が課題と考えている。スタートアップとの取引ではCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)などを活用し、専門家と手を組んでやっていきたい。


5.[Q] 債権回収を子会社でやっているが、具体的にどういう感じで、どれくらいの金額でやっているのか?今後拡大するのかどうかなど聞きたい。

5.[A] (担当の山口専務が回答)子会社のあけぼの債権回収の業務は主に2つある。1つは親会社の業務受託で、親会社の債権回収をやったり、提携金融機関の債権の催促などを受託して行うことで手数料をもらっている。もう1つはサービサーから債権を買い取って回収している。割引して買い取り回収するので、その差額が収入となる。


6.[Q] 自分は金融機関で債権回収を8年ほどやっていた。不良債権の保険に入っているのだろうと思うが、どれくらいの規模なのか?

6.[A] (引き続き山口専務が回答)代位弁済は0.07%の発生率で、通常不動産を担保に取っており、債権回収できない場合はその不動産を売却して回収している。それにより77.4%が回収できている。残りが回収できない分だが、他のサービサーに売却することもしている。


7.[Q] 社長交代に関連して、それぞれ聞きたい。

石川会長にはどのような思いでバトンを渡したのか、青木社長への期待

青木社長には大事にしたいところと変えていきたいところ

社外取締役にはどのような思いでいるのか

また代表権に分担についても聞きたい。


7.[A] 

(石川会長) 2006年7月から18年弱社長をやってきた。長い間やってきたということと、ちょうど上場10年の節目、今年から新中計のスタートもあり、新しい体制にすることがベターと考えた。期待することとしては、新中計で本業以外の周辺事業を伸ばす段階で、実務型で先頭に立っていた青木さんにやってもらいたい。

分担については取引金融機関やグループ会社との関係をやっていきたい。(もう少し何か言っていたように思うが聞き漏らした)

(青木社長) 社長が替わっても、急激にかわることはない。住宅ローン市場を守るという役割を会社の使命として認識している。新中計でさらなる成長をしていきたい。

(指名・報酬委員会委員長の上條取締役) 昨年の12月に社長交代の申し出があった。その時はサクセッションプランの作成途中だったので、それに従うことはできなかったが、それに沿って進めた。企画力・今後の推進力、高い倫理性などで青木さんを選んだ。


8.[Q] 株式分割について。5000円の株価だと最低購入が50万になるので買いにくい。ヘソクリで買えるような金額だと私のようなおばちゃんでも買えて、しかもずっと持っているのでは?と考えている。


8.[A] 個人株主は増やしたいと思っているので、意見は今後の参考にしたい。


9.[Q] 女性取締役について、プロパーで社内から執行役から上げるような仕組みとか育成プランなどはあるのか?


9.[A] 女性活躍推進の活動に取り組んでおり、その中で女性管理職の割合5%、女性管理職候補の役割10%を目標に目指している。現在は1名が女性管理職で割合だと3%、候補者は現状6%。女性が活躍しやすい職場環境を作っていきたい。


ここで質問がなくなったので質疑終了。


2.3 採決

決議事項の採決をして、11:25に株主総会終了。


新中計では2023年3月の配当148円に対して、2025年度の配当は243円の計画となっている。売上はそんなに減ることはないだろうから、期待しかない。



2023年3月29日水曜日

株主総会出席:(株)MonotaRO(3064)

  ここ数年出席している、MonotaROの株主総会。昨年に引き続きホテルグランビア大阪で開催。

なお、以下は聞きながらのメモであり、聞き逃し・勘違い・理解不足などによる誤りも多々あると思われるが、その点はご容赦いただきたい。


(株)MonotaRO 第23期定時株主総会

1. 場所・時間

場所:ホテルグランヴィア大阪 20F 名庭の間(大阪市北区)
   インターネット中継あり
日時:2023/03/29(水)10時~11:50
120名ほどの座席が用意され、40名強の出席。
スタッフの人はみなマスクをしていたが、取締役・執行役は全員マスクなしだった。発言する可能性があるからかも。一般株主に対してマスクをどうしてくれというアナウンスはなし。

2. 内容(説明)

鈴木社長の議事進行で始まる。
毎年のことながら、会場で配られる資料を基に総会が進められる。
以下はトピック的なメモ。

2.1 2022年度決算概要

  • この1年は、インフレ・円安などで価格上昇要因が多くある中で、価格を以下に適正にお客様に提供するかに注力した1年だったとのこと。
  • これまでの20年は新規顧客獲得と顧客あたりの売上増に注力してきた。昨年商品提案のパーソナライズをオフラインでの展開も始めた。30ページのチラシを客先ごとに内容を変えて印刷・送付できるようになった。
  • 直接雇用の従業員(パートを含む)には昨年6%の賃上げを行った。今年も同程度実施の予定。
  • 海外について、韓国は日本での今までの取り組みの道筋を割とそのまま適用できてうまくいっている。インドネシアは多くの商品を輸入しており、いつ入荷するかの情報が難しい。インドは正確に約束通りに届けることが重要。

2.2 さらなる成長に向けて(今後の取り組み)

ここからは分野ごとに担当執行役員が説明した。

2.2.1 購買管理システム事業

久保執行役から説明。
  • ある客先と購買管理システムで連携した後、その客先の拠点でモノタロウを利用できる拠点を増やすのと、各拠点のユーザー数を増やすことを目的として営業活動を行っている。
  • 顧客と共同プロジェクトで全社展開を推進したり、ネット通販事業の1to1マーケティングなどの横展開をして拡大を目指している。

2.2.2 サプライチェーン戦略

田村執行役から説明。
  • 猪名川DCでの作業の様子をビデオで紹介。尼崎では社員が棚を回ってピッキングしていたが、猪名川では棚がAGVで社員の所に運ばれてきて、社員の移動を減らすようにしている。ピッキングする商品と個数もプロジェクションマッピングで棚に映像を投影して指示。
  • 現状仕入れ先の在庫がわからず納期精度面に問題があるのを、仕入れ先と在庫状況を共有して納期精度を向上させる。
  • 自社の物流拠点に仕入れてから発送するだけでなく、仕入れ先の在庫を引き当てて、仕入れ先から直接客先に出荷してもらうことにも取り組む。

2.2.3 海外事業

田浦執行役から説明。
  • 普段はジャカルタに常駐しており、そこから韓国・インドも管轄している。
  • 韓国は購買管理システムを導入した。その立ち上がりが良い感じ。
  • インドネシアは今はジャカルタの客先がほとんどだが、今後はジャカルタ以外にも拠点を増やす。
  • インドは人口が多いので新規顧客は取りやすいがリピート率が低い。自社配送の拡大などで利便性を改善してリピート率増を目指す。

2.2.4 サステナビリティ

甲田執行役から説明。

2.3 今後の課題

ここからまた鈴木社長が説明。
  • 売上成長率について、2009年にリーマンショックがあり、既存顧客の売上成長率が前年比マイナスになったが、新規顧客の成長率で全体としてはわずかながらプラスになった。その後2013年、2016年と約3年ごとに景気の落ち込みで新規顧客の売上成長率は若干落ち込んでいる。既存顧客が毎年増える中で、既存顧客分の落ち込みを新規顧客の増加で補うのはだんだん難しくなってきている。今は大企業連携の成長で全体の成長率を維持できている。また既存顧客である、250万の顧客の稼働率を上げることに注力していく。
  • アルダグラム社への出資(ニュースリリースはこちら)について、建設・工事現場の施工管理というアプリでのユーザーの時間資源の有効活用という価値観が同じということで出資した。そのアプリから間接資材を当社に発注できるような連携などにチャレンジしていく。
  • 組織体制について、今まで事業成長に伴う人員増に対して、梅田サテライトオフィスやコワークスペースの活用でしのいできたが、2023年11月の予定で大阪梅田に建設中のJPタワー大阪に移転する。
11:15に以上のような内容を含めた説明が終了。

決議事項の説明があり、質疑応答の時間。

3. 内容(質疑応答)

質問数に制限を設けることはなく、質問を受けていた。すべて鈴木社長が回答。
以下の内容も自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

1.[Q] 増収増益にもかかわらず株価がどんどん下がっている。株価は将来を織り込むので、将来の経営を市場から心配されているのでは?また商品点数が非常に多いので、在庫管理などきちんとできているのか心配。

1.[A] 今までも同様の質問に回答しているが、会社として株価が高い安いということは言えない。今までの推移を見ると、ピークから半分に下がることも過去には発生しているが、5年・10年でみると上昇している。
在庫について、1900万点の取り扱い点数のうち、在庫を持っているのは50万点ほど。これらはきちんと売れるものを在庫しているのでほとんど毀損することはない。また在庫の棚卸しはきちんと行っている。

2.[Q] 新聞に農業向け土壌分析を当社が行うとの記事があったが、本業と関係ないのでは?

2.[A] 2016年から農業資材も通販で取り扱いを行っており、その関連でサービスを開始したので、無関係ではない。

3.[Q] 計画の売上高について、インフレの影響はどのくらいか?

3.[A] 仕入れ価格は今年10%上昇したが、販売も10%増やしている。平均単価が上がっているのに対し、配送費は上がってないから利益に対してはプラスになった。

4.[Q] チラシのオンデマンド化が好調とのことだが、費用対効果はどのくらい?

4.[A] 数字は頭に入ってないので回答できないが、300ページに一般カタログの配布よりはカスタマイズしたチラシの方が明らかにプラスだった。

5.[Q] 拠点数増はどれくらい変わる?
(筆者注:資料のどこにも拠点数が増えるような情報はないが。。)

5.[A] 現在大阪・東京・名古屋に拠点があるが、今後どこにという具体的な予定は今のところはない。

6.[Q] 物流センターの予定は?

6.[A] 現在の猪名川DCの第2期スタートで18万行の能力があり、次の拠点整備まではこの能力で進める。賃料や減価償却費は一定の中で今後売上は増える予定なので、売上に対する比率は下がる。

7.[Q] 海外倉庫の自然災害に対する危機管理、セキュリティの管理について教えて欲しい。

7.[A] 猪名川DCは内陸部にあり、免震機能を備えた建物なので、これも地震・津波などに備えたもの。韓国も内陸部にあり水害リスクはなし、インドネシアも内陸部に置いている。セキュリティに関してはセキュリティの専任担当チームを増やして、国内外の拠点に対して継続的に監査などを行っている。

8.[Q] 中国製の商品の品質確保はどうなっているのか?知り合いの話しでは不具合があって連絡すると、すぐに商品を交換すると言われたらしいがそれでいいのか。

8.[A] PB商品に関しては、商品開発担当者が開発時に工場などを監査している。また品質管理室が定期的に第3者監査を行っている。

9.[Q] 購買管理システムの中の「One Source」というのは何か教えて欲しい。

9.[A] 大企業の中には自社で購買システムを持っているところがあり、それに対してはそのシステムの中からモノタロウにアクセスできるように連携している。一方、自社で購買システムを持たない会社に対して、One Sourceという自社製の購買システムを提供してそれを使ってもらっている。

以上で質問がなくなり、質疑応答終了。

最後に決議事項の採決を取り、すべて採択された後、取締役・執行役の紹介。

11:50にすべて終了。


顧客に提供する価値も明確であり、これからも継続して客先・売上増を目指すのだろうなということで、事業の方向性の安定感がある。


2023年3月28日火曜日

株主総会出席:(株)シノプス(4428)

  本日、シノプスの株主総会に出席。昨年に続き2回目。

ライブ配信もあるが、昨年の様子だと会社説明会もあるので、現地で参加。


(株)シノプス 第36期定時株主総会 +会社説明会

1.場所・時間

場所:東京建物梅田ビル 地下2F APホールⅡ(大阪市北区)

   シノプス本社が入っているビルの会議室

日時:2023/3/28(火)

10:00時開始、10:26終了(株主総会)、11:05終了(会社説明会)

座席は30席程度用意されていて、一般株主は10名強の参加。あまり株主総会では見かけない感じの若い女性が3名いた。

一般株主よりもスタッフの社員さんの方が遙かに多いのは昨年と同じだが、今回は2回目なので、こちらも慣れている。

株主総会後に会社説明会を行うとのアナウンスも開始前にあった。

コロナ対応に関して、マスクの着用は政府の方針に従って個人の選択に任せるとの案内があった。スタッフの社員も、一般株主もマスクをしてない人は数名いた。

一方、取締役・監査役は全員マスク無しで登壇していた。


2.内容(概要)

  • 南谷社長が議事進行
  • 監査結果の報告は監査等委員会の人が説明。
  • 事業報告・対処すべき課題について、社長が一通り説明。
  • 計算書類についても貸借対照表について簡単に説明。
  • その他の項目は招集ご通知に記載の通りとの案内。
  • 決議事項・議案の説明
  • 質疑応答
  • 最後に議案ごとに採決をとってすべて可決。


3.内容(質疑応答)

質疑応答は1人が2つ質問しただけだった。
以下の内容は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

[Q]は質問、[A]はそれに対する回答(社長が回答)

1.[Q] 他業界への展開としてドラッグストア業界向けを進めるとのことだが、どのような戦略で進めるのか?

1.[A] 10社のうち1社が既存ユーザ(筆者注:このように聞こえたが、決算説明資料など見ても数字が合わず、よくわからず)。データに粗さがある。またスーパーの10倍のアイテム数がある。賞味期限の長いものが多く、これらに対しては需要予測の技術も枯れている。単価を変えないとだめ。(筆者注:あまりよくわからなかったが、ドラッグストア向けには安くしないといけないということか?)

2.[Q] コンビニの話しを最近あまり聞かないが、コンビニ向けにはどうしていくのか?

2.[A] 当社の強みがある3つの商品群を中心に、テストとか働きかけても、特に大手3社はガードが高く、取り付く島もない感じ。それでもそれ以外の1社とテスト中のものもあり、外堀を埋めようとしているところ。

以上で、質問はなくなったので、決議事項(1件のみ)の決議を行い、10:26に株主総会終了。


10分間休憩ののち、会社説明会をするというので、そちらも出席する。


4.会社説明会

取締役2名と執行役員1名が出席。(他1名の取締役は、株主総会もリモートで出席していたので、この場にはおらず)。

監査役と株主総会のスタッフのうち3名くらいが席に座って、一般株主と一緒に社長の説明を聴いた。

一般株主は、5名が出席。

南谷社長が中期経営方針、付加価値を高める取り組み、組織体制の変更の3店について資料を基に説明。


4.1 会社説明会からのメモ

社長が話した内容から、資料に乗らないような事柄を中心に以下メモ書き。
公開されている資料で関連する内容はこのあたり

4.1.1 中期経営方針

  • 小売業向けの自動発注システムの会社から流通業全体の需要予測システムの会社に転換していく。
  • 中国地方の小売りで卸・製造業者を含めた実証実験を行うことができたのは、伊藤忠との提携効果もあると思う。
  • ドラッグストア業界向け自動発注システムの開発を開始すると招集ご通知に記載があり、いつリリース予定なのかと思っていたが、この時の発表資料に2025年度と記載されていた。

4.1.2 付加価値を高める取り組み

4.1.2.1 特売対応サービス

  • 特売対応に関して、従来は店舗は1週間前に発注し、納品数が不確かなので、在庫・トラックともに多めに確保していた。
  • これに対し、シノプスの需要予測を活用すると、店舗は2週間前に精度の高い数字で発注できる。そうすると在庫の適正化・トラックの積載効率の向上が図れる。実証実験では在庫は2割削減でき、トラックの台数も1/4削減できた。
4.1.2.2 食品ロスの削減効果で地球温暖化ガスの3割減
内容についてはこちらの資料参照。

4.1.2.3 ワークスケジューラの推進

  • 会社によって店舗の作業内容などは異なるので、いきなりシステムを作るのではなく、まず店舗でやってる作業を記録するところから始める。このような作業ログを収集し、見える化を行う。
  • その後需要予測などのデータも活用し、ワークスケジュールを自動生成する。

4.1.3 組織体制変更

  • 3つの部を新設:品質管理部(課から部に昇格)、DCM推進部(課から部に昇格)、システム戦略部(シノプスの全体的なシステムをどう構築するか検討する)
  • 従業員数を約29%増やす予定(2023年度)。2022年度は16%増だった。

以上のようなことを交えながら、説明があった。
その後質疑応答。

4.2 会社説明会での質疑応答

以下の内容も自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

1.[Q] 従業員を大幅に増やすのに、取締役を今回1人減らしているのはなぜ?

1.[A] 今回取締役を1人減らしたが、次の候補を1名すでに入れており現在執行役員として勉強中。今後取締役になる予定。


2.[Q] 戦略や事業内容は良いのだが、IRが弱いと感じている。外部発進力の強化が必要では?

2.[A] 時々同様の指摘は耳に入る。うまくできないかと工夫はしているが、今後も改善に努めたい。


3.[Q] 品質管理部の新設で品質の強化とは何をどうするのか?

3.[A] システムの障害の重要度・大きさを4段階でランク決めしており、大きな障害は今ではほとんどなくなったが、小さな障害はある。これを改善・レベルアップしていく。


4.[Q] 当社のシステムは高精度で先を見通せる強さがあると思っているが、他社から盗まれたり、真似されたりしない工夫はどうしているのか?

4.[A] プログラムなどはセキュリティを設けて盗られないような仕組み作りはしている。サービスのアイデアは客先に資料で説明などしているので取られる可能性もあるが、特許取得などで守るようにしている。その他資料に書いている概念的なアイデアレベルのものは、ある程度真似されても仕方ないと考えている。


以上で、質問がなくなり、11:05ごろに終了。


利益も順調に伸びており、特に不安はなく、事業拡大に前向きな様子だった。


2022年6月24日金曜日

株主総会出席:(株)ダイフク(6383)

ダイフクの株主総会が本日開催されたので、行ってみた。


(株)ダイフク 第106回定時株主総会

1. 場所・時間

場所:ダイフク本社内ホール(大阪市西淀川区)
   インターネット中継あり
日時:2022/06/24(金)10時~11:37
50名ほどの座席が用意され、出席したのは28名程。ただ、社員株主ぽい人も7名ほどいたので、一般株主は20名程度か。女性の株主も数名いた。
JR東西線御幣島駅から歩いたところにある本社、きれいな建物だった。本社なので、株主総会のスタッフも多く動員されており、こちらが少々たじろぐほど。
長テーブルに1席用意されていた。テーブルがあるのはメモを取るのにありがたい。
また総会開始前にすでに事業報告のプレゼン動画がスクリーンで流されている。これはwebサイトにも昨日のうちに掲載されているらしい。
開始前でも手持ちぶさたになることなく、事業の理解が進む。


2. 内容(説明)

下代社長の議事進行で始まる。
・最初に諸連絡(ネット中継しているなど)
・議決権数充足の説明を事務局の担当者が説明。
・常勤監査役より監査報告について口頭にて説明。
・事業報告、対処すべき課題:プレゼン動画を昨日時点でwebサイトに上げた旨を説明しつつ、口頭でも簡単に説明。
・議案の説明。
ここまでで、大体10:15頃。


3. 内容(質疑応答)

質問数の制限などは特になく、「質問ある方どうぞ」と声をかけたものの、すぐには誰も手を上げず。みなそれほど積極的でもない様子。
結果的には3名が質問した。
社長の横に回答者用のマイクも用意されていたが、結局すべて下代社長が回答していた。
以下の内容は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

1.[Q] 事業リスクについて、調達が難しいものやコスト増などの課題に対して、今後生産性の向上で吸収するとのことだが、どのように改善するのか? また調達できないもののリスク評価は?

1.[A] 原材料や部材など多くのものがコスト増になってきているが、それらのコスト増は受け入れないといけない状況だと思っている。すでに受注している分は値上げは困難だが、今後の分は値上げも反映する。
調達が困難なものは、半導体以外にもスイッチが入ってこない。対応としては、早めの発注や、設計変更による対応、あるいはシステムを据え付けしている途中に後から部材を入れたりするものもある。


2.[Q] (1)カントリーリスクについて、中国に対してどのような感覚を持っているか。 (2)日に新た館をリニューアルしたとのことだが、今後見学会などは予定しているか?

2.[A] (1)海外の売上は全体の65%を占めており重要。中国には新工場を建設している通り、力をいれていく。もちろんリスクマネジメントも行っていく。 (2)日に新た館はコロナ禍の中2年間閉館し、その間に全面的にリニューアルした。見学会についてはこれから企画したい。


3.[Q] コンテックを吸収してしまったのが残念。子会社にしてしまったことでコンテック社員のモチベーションが落ちたりしないか?

3.[A] コンテックは元々ダイフクから始まって独立した。これからまだ伸びる事業で大きく発展させていきたいので、子会社化した。開発投資やM&Aもしたいと考えている。コンテックの応援できることはどんどんしていくことで社員にも理解してもらっている。

以上で質問がなくなり、質疑応答終了。

最後に決議事項の採決を取り、すべて採択。最後に新任の監査役1名を紹介。

10:37ごろすべて終了。


事業が順調だからか、特に突っ込むようなところもなく、質問が少ないのかなと感じた。

家に帰ってみると、すでに株主総会で出していた資料(それほど情報はないけど)まできっちりwebサイトで公開していた。

ダイフク本社