2022年6月24日金曜日

株主総会出席:(株)ダイフク(6383)

ダイフクの株主総会が本日開催されたので、行ってみた。


(株)ダイフク 第106回定時株主総会

1. 場所・時間

場所:ダイフク本社内ホール(大阪市西淀川区)
   インターネット中継あり
日時:2022/06/24(金)10時~11:37
50名ほどの座席が用意され、出席したのは28名程。ただ、社員株主ぽい人も7名ほどいたので、一般株主は20名程度か。女性の株主も数名いた。
JR東西線御幣島駅から歩いたところにある本社、きれいな建物だった。本社なので、株主総会のスタッフも多く動員されており、こちらが少々たじろぐほど。
長テーブルに1席用意されていた。テーブルがあるのはメモを取るのにありがたい。
また総会開始前にすでに事業報告のプレゼン動画がスクリーンで流されている。これはwebサイトにも昨日のうちに掲載されているらしい。
開始前でも手持ちぶさたになることなく、事業の理解が進む。


2. 内容(説明)

下代社長の議事進行で始まる。
・最初に諸連絡(ネット中継しているなど)
・議決権数充足の説明を事務局の担当者が説明。
・常勤監査役より監査報告について口頭にて説明。
・事業報告、対処すべき課題:プレゼン動画を昨日時点でwebサイトに上げた旨を説明しつつ、口頭でも簡単に説明。
・議案の説明。
ここまでで、大体10:15頃。


3. 内容(質疑応答)

質問数の制限などは特になく、「質問ある方どうぞ」と声をかけたものの、すぐには誰も手を上げず。みなそれほど積極的でもない様子。
結果的には3名が質問した。
社長の横に回答者用のマイクも用意されていたが、結局すべて下代社長が回答していた。
以下の内容は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

1.[Q] 事業リスクについて、調達が難しいものやコスト増などの課題に対して、今後生産性の向上で吸収するとのことだが、どのように改善するのか? また調達できないもののリスク評価は?

1.[A] 原材料や部材など多くのものがコスト増になってきているが、それらのコスト増は受け入れないといけない状況だと思っている。すでに受注している分は値上げは困難だが、今後の分は値上げも反映する。
調達が困難なものは、半導体以外にもスイッチが入ってこない。対応としては、早めの発注や、設計変更による対応、あるいはシステムを据え付けしている途中に後から部材を入れたりするものもある。


2.[Q] (1)カントリーリスクについて、中国に対してどのような感覚を持っているか。 (2)日に新た館をリニューアルしたとのことだが、今後見学会などは予定しているか?

2.[A] (1)海外の売上は全体の65%を占めており重要。中国には新工場を建設している通り、力をいれていく。もちろんリスクマネジメントも行っていく。 (2)日に新た館はコロナ禍の中2年間閉館し、その間に全面的にリニューアルした。見学会についてはこれから企画したい。


3.[Q] コンテックを吸収してしまったのが残念。子会社にしてしまったことでコンテック社員のモチベーションが落ちたりしないか?

3.[A] コンテックは元々ダイフクから始まって独立した。これからまだ伸びる事業で大きく発展させていきたいので、子会社化した。開発投資やM&Aもしたいと考えている。コンテックの応援できることはどんどんしていくことで社員にも理解してもらっている。

以上で質問がなくなり、質疑応答終了。

最後に決議事項の採決を取り、すべて採択。最後に新任の監査役1名を紹介。

10:37ごろすべて終了。


事業が順調だからか、特に突っ込むようなところもなく、質問が少ないのかなと感じた。

家に帰ってみると、すでに株主総会で出していた資料(それほど情報はないけど)まできっちりwebサイトで公開していた。

ダイフク本社









2022年6月17日金曜日

株主総会視聴:全国保証(株)(7164)

本日全国保証の株主総会があり、ネット経由で視聴ができるというので、見てみた。

全国保証の株主総会は初めて参加。


全国保証(株) 第42回定時株主総会

1. 場所・時間

場所:JPタワー ホール&カンファレンス(東京都千代田区)

   インターネット中継にて視聴。

時間:2022/6/17(金) 10時開始、11:05終了

ネット中継は宝印刷のシステムを使用。動画配信の部分のシステムはYoutubeだが、動画をテレビなどにキャストできないようにしたりなど、なんらかの制限を設けているようだった。

会場は前方の取締役の席全体を映すのみで、一般株主は全く映していなかったが、拍手の数でいうと出席者は10名前後と言ったところか?


2. 内容

石川社長の議事進行で進む

2.1 事業状況と決議議案の説明

  • 株主の議決権の数が充足していることの説明
  • 監査報告は:招集ご通知に記載の通り
  • 事業の経過と成果:スクリーンで説明があるが、招集ご通知の文章に図表を追加してわかりやすくし、合成音声で読み上げるだけ。
  • 計算書類の説明:同上
  • 対処すべき課題:記載の通り
  • 議案上程・説明
ここまででおよそ25分経過。資料に書いてある通りの内容。

2.2 質疑応答

質問は1人1点のみとのことだったが、1人から複数の質問があっても答えていた。

以下は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある点はご容赦いただきたい。

石川社長が回答したり、担当の青木取締役に回答させたりしていた。

[Q]は質問、[A]はそれに対する回答。(特記なきものは石川社長の回答)


1.[Q] 株主優待について。多くの会社で最近優待を廃止している。当社は個人株主を10%程度まで増やしたいから株主優待をしていると数年前の株主総会で聞いたが、今まで順調に増えてきているようである。今後の方針を聞きたい。

1.[A] 株主優待は個人株主(現在9%程度)を増やす効果がある。長期保有株主を増やしたいので、現時点では止めることは考えていない。


2.[Q] 経営上の一番のリスクとそれに対する対処はどうしているか?

2.[A] (青木取締役回答)信用リスク・市場リスク・オペレーショナルリスクがあり、リスク管理委員会を毎月開催し、多様なリスクを数値で管理し、運営している。

(石川社長補足)金融機関がやっているリスク管理であり、当社でも同様に行っている。


3.[Q] (1番目の質問と同じ人) 住宅市場の環境が悪化している。住宅物件価格が上昇したり、消費者マインドが低下しているがこれらに対する事業への影響は?

3.[A] 初めて住宅を購入する人のマインドは低下するかもしれないとは思う。一方、都心のマンションから郊外の住宅への移行はプラスと考えている。消費者マインドの動向にこれからも注目したい。


4.[Q] 配当を年1回から年2回にする考えはあるか?

4.[A] 事業収益計上の仕組み上、4Qでの収益が多い。年間全体の収益を見極めたいという考えから年1回の配当としている。


5.[Q] (1)株主優待の方針を聞きたい。(2)優待を長期保有株主に限定してはいかがか? (3)事業の安定性が会社の強みだと思っているが、IRなどでもっとアピールしては? 家賃保証会社と間違えている人も多いのではないか?

5.[A] ((1)(2)について石川社長から回答) (1)優待の方針は1番目の質問の回答の通り。(2)長期保有者限定とするかは1つの意見として今後の参考にする。

((3)について青木取締役から回答)今後のIR資料の作成などで意識していきたい。


6.[Q] 今後の事業領域拡大の説明のところで、どのようなデータを使って新たな事業展開をしているのか、また海外展開についてどの国を考えているかなど、具体例を聞きたい。

6.[A] (海外展開について石川社長回答)まず現在の事業について国内でもまだシェアは低く今後の伸ばせていけるとは考えている。ただ少子高齢化を考えると、海外にも目を向ける必要があるだろう。華内は各国の住宅ローンの制度を調べたり、情報収集をしている段階。どの国ということは言えないが、今後の人口の伸びを考えるとアジア圏とかもあるだろう。

(データ活用事例について青木取締役回答)具体例としてはAIでの審査モデルを作った。最近は住宅ローンの入口のプレーヤーが増えてきている(リクルート、アットホームなど)。これらの会社と提携することで、新チャネルを拡大している。

(石川社長補足)アットホームの場合、昨年で62万件もシミュレーションが使われていて、予想以上に使われていることにびっくりしている。


7.[Q] (1番目の質問と同じ人) 保証会社の子会社化について、今後も増やしていくとすると、それに対するガバナンスをどうしていくのか?

7.[A] 現状やっていることをまず言うと、経営企画部が日頃の子会社の管理をしている、役員の兼務もあるので、取締役会でもチェックしている。また本社の監査部門が子会社の監査もしている。

今後子会社が増えてきた時はまた管理体制を考えていきたい。


ここで質問がなくなったので質疑終了。


2.3 採決

決議事項の採決をして、株主総会終了。


質疑応答では丁寧に対応される印象を持った。


住宅ローンの債務保証の会社で、事業内容的にはおもしろみはないが、株主としては安定した事業内容で安定した配当が得られることで、良しとする感じか。



2022年5月25日水曜日

株主総会出席(視聴):(株)コメダHD(3543)

   以下に本日の(株)コメダHDの株主総会の内容をまとめる。


(株)コメダHD 第8期定時株主総会

1. 場所・時間

場所:名古屋観光ホテル(名古屋市)

   インターネット中継にて視聴。

時間:2022/5/25(水) 10時開始、11:30頃終了

ネット中継は昨年と同じくYoutubeのシステムを利用。

最後の議案採決の際に会場全体が映った時の感じでは一般株主の参加はだいたい70名ほどか。

座席は倍以上は用意されているようだった。


2. 内容

2.1 事業状況と決議議案の説明

  • 事前作成のビデオ映像で業績説明
  • 中期経営計画の取り組みについて臼井社長が説明
  • 2022年2月期の取り組み内容説明
  • 決議議案の説明
ここまででおよそ30分強経過。

2.2 質疑応答

最初に臼井社長から質疑応答の時間は11:15までをめどにする旨説明があった。回答の多くは社長がしたが、いくつかは担当役員も回答し、臼井社長が補足した。

質問は1人1点のみとの質問だったが、昨年同様に1人から複数の質問があっても答えていた。

以下は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある点はご容赦いただきたい。


[Q]は質問、[A]はそれに対する回答。

1.[Q] 私は今里の店舗で働いているが、値上げしたこともあり、モーニングの価格が周辺の喫茶店などよりも1.5倍くらいになっている。バンズを選べるようにするとか、メニューをもう少し多様化させて、価格の範囲を広げても良いのでは?

1.[A] 加盟店には適正に利益を上げてもらいたいから、値上げをしている。メニューに関しては今後検討したい。


2.[Q] バーチャルオンリー株主総会をする時の条件をあらかじめ決めているのか?

2.[A] 将来何が起こるかはわからない中で、株主総会はやらなければならない。普通の場合ではバーチャルオンリー株主総会は行わないが、オンラインでしか行えない状況になった場合に、それができるようにしておくための定款変更である。


3.[Q] コメカが手元に複数あるが、違いがわからない。

3.[A] 昔は株主に優待として都度カードを送っていたが、今はポイントを補充している。カードは1つに統合できるので、後で手続きをしましょう。


4.[Q] 社長交代をするようだが、後で説明があるのか?なければこの場でその意図などを聞きたい。

4.[A] 後で説明はないのでいま回答する。社長を9年もやっていると、サラリーマン社長でも周りが忖度をするようになる。次世代の育成や事業を進める担当者を明確にする意図を含めて、新たに会長職を作り、社長を譲ることにした。


5.[Q] 現在の株価やレーティングについてどのように思うか?

5.[A] 私からそれらについてどうこう言うことはできない。いつも言っているのは、証券会社によって株価予想は異なっており、それは当社のいろんな面をみてそうなっているんだろうなと思う。言えるのは配当性向50%を目指しているということだけ。


6.[Q] 名古屋の株主だが年に1回高松に行き利用している。3店舗くらいあるがいずれも郊外店でわざわざ車で行っている。できれば駅近のアーケード街などにも店を作って欲しい。


6.[A] この場で約束はできないが、開発担当の役員から意気込みは言ってもらう(社長)。

賃貸条件・広さ・防火の面などで、今までそのあたりに店は作れていないが、検討していきたい(担当役員)。


7.[Q] 近くの店舗が、「人がいないため提供が遅れる」との案内があったり、営業時間を短縮したりしている。これは加盟店が決めていることか?本部から支援などはしているのか?

7.[A] 店舗で人がいないのは、コロナで客が減っているところをP/Lを維持するために、人員を抑えているのだと思う。コロナ禍が落ち着いて、お客さんが増えてくるとギャップが出てくると思う。今期の目標は「お客様を増やす」こととしており、店舗の人がいないとQSCのレベルも下がってしまう。本部から加盟店には最初に「人はきちんと入れて下さい」と言っている。また本部としてできることとして、モバイル決済の導入など省力化できることなどをやっている。いましばらくはそのギャップが出てしまう時期だと思うので、もう少し様子をみて欲しい。


8.[Q]-1 新業態を考えているか?

8.[Q]-2 やわらかシロコッペを今後どうするのか考えを聞きたい。

8.[Q]-3 社長が店舗に立つこともあるようだが、役職が変わっても続けるのか?(同一株主が一気に3つ質問)

8.[A]-1 日本にはまだコメダを出す余地がある。おかげ庵を出すよりよりもコメダの方が長期的な優位性があったりする。

8.[A]-2 やわらかシロコッペは今はいったん下げた状態。催事ではよく売れるが、ずっとやっていると落ちてくる。

8.[A]-3 職位が変わってもお店に出る予定です。

 

9.[Q] コーヒーチケットが9枚3,000円が7枚3,000円になった。お客はついてくるか?

9.[A]会社の中でも議論はあり、今でも議論は続いている。いろんなものが値上がりしている中で、QSCを提供するために値上げをした。


10.[Q] 先ほどの人の質問に関連するが、チケットだとたっぷりサイズと併用できないとか、できる・できないの条件がいろいろあってわかりにくい。

10.[A] お客様にとってシンプルにできるようにしたい(社長)。

シンプルに扱えるようにアプリを工夫していきたい(担当役員)。


ここで予定時刻となり質疑終了。


2.3 採決

決議事項の採決をして、株主総会終了。


質疑応答では女性株主も3名質問しており、女性株主も積極的な人が多いように感じた。

 

2021年の株主総会の記事はこちら


2022年3月29日火曜日

株主総会出席:(株)MonotaRO(3064)

 ここ数年出席している、MonotaROの株主総会。昨年はインターネット中継を自宅で視聴したが今年は会場に行ってみる。

今までは本社がある尼崎市でやっていたが、今年は大阪駅の近くで開催。

なお、以下は聞きながらのメモであり、聞き逃し・勘違い・理解不足などによる誤りも多々あると思われるが、その点はご容赦いただきたい。


(株)MonotaRO 第22期定時株主総会

1. 場所・時間

場所:ホテルグランヴィア大阪 20F 名庭の間(大阪市北区)
   インターネット中継あり
日時:2022/03/29(火)10時~11:30
150名ほどの座席が用意され、出席したのは60名程度か。女性の株主もちらほら見える。

2. 内容(説明)

鈴木社長の議事進行で始まる。
最初にインターネット中継をしており、出席株主のプライバシーを配慮して、役員席を中心に映しているが一般株主も映る可能性があることの説明があった。
株主総会のネット中継はいくつか見ているが、ここまできちんと説明・対応しているのは初めて見た気がする。

監査報告は書面を見ておいてね、で終わり。

事業報告と今後の課題の説明。

その中で聞いたトピック的なことを書くと、
  • 韓国事業はようやく売上の増加割合が販管費の増加割合より増えてきて、利益が出やすくなる段階になってきた。
  • 連結で見ると、国内の売上はまだ95%を占めている。
  • 昨年(?)顧客にアンケートを取ったが、製造業の顧客の内、今までに1回でもMonotaROで商品を買ったことがある顧客は40%いた。既存顧客のシェアは10%程度とみている。(アンケートの対象者とか詳細は不明)
  • 中国からの海上輸送コンテナのコストは5~10倍くらいになっている。
  • 今までは年2回のカタログ発行時に価格の見直しをしていたが、今後は適宜行うことにする。
  • 30ページほどのチラシを配っているのだが、この内容を顧客ごとに掲載アイテムをカスタマイズできるようになった。オンラインだけでなく、オフライン(紙媒体)でも顧客がより買いそうなものを提示できるようになった。
  • 社内のITシステムは今までは内製していたが、それも大変になってきているので今後どうしていくかは検討が必要。
  • 猪名川DCの規模は尼崎の3倍、笠間の2倍。生産性は笠間は尼崎の2倍になっており、猪名川はさらに笠間の倍を目指す。(本年4月から稼働開始)
  • インドやインドネシアは国内の配送網がまだ未成熟なため、発送に1週間かかるようなところもある。そのような地域ではネットで買うよりは近所のお店から買った方が利便性が高い。そのため配送網についても改善が必要。
10:46に以上のような内容を含めた熱い説明が終わる。

決議事項の説明があり、質疑応答の時間。

3. 内容(質疑応答)

質問数に制限を設けることはなく、質問を受けていた。すべて鈴木社長が回答。
以下の内容も自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

1.[Q] 海外事業はインドネシアやインドもまだ赤字のようだが、社長はどのように指導しているのか?

1.[A] 事業開始から5年ほどはどうしても売上より費用がかかってしまうので赤字になる。韓国は事業開始から7、8年経つこともあり黒字化できている。インドネシアは事業開始から6年だがまだ赤字。売上を伸ばす方策を繰り返すのみ。インドは参入から1年だが、顧客の増え方などを見ると今後有望と感じている。品揃えの充実などで顧客の利便性をよくしていきたい。なぜ赤字を出してまで海外事業をするのかと思うかもしれないが、今後20~30年のことを考えると、海外でも事業を行うことは必須と考えている。

2.[Q] 「場所の定めのない株主総会」とはインターネットを使うと言うことか?うちは電話会社に聞いてどうやってもインターネットが引けない家と言われているので、ネットだけだと困る。

2.[A] 最初の質問はイエス。バーチャルオンリー総会は、感染症の感染拡大時期などに検討できるようにしておくためであり、すぐにバーチャルオンリーにすることはない。

3.[Q] 物流費の上昇に対し、価格転嫁を機動的に行うとのことだが、シェア向上のチャンスでもあるのでは、同業他社との兼ね合いで、価格上昇のタイミングを遅らすとかそのあたりの考えを教えて欲しい。

3.[A] まず事業は年度計画を達成するためにどうするかを考え、努力している。仕入れ値は価格上昇と円安により5割あがったアイテムもある。ただ今までにも2012年頃の20%の円安とか、円安の経験はあるので、今後も同様に対応していく。事業上一番大事にしていることは商品の供給を途切れさせないようにすることである。会社としては適切な利潤を得て、それを元に顧客への価値を提供していいきたいので、安易に価格を下げてシェアを取るというようなことはしない。

4.[Q] 事業説明の中で見せていただいた猪名川DCの紹介ビデオだが、画面の文字とかが見えなかったので、後でもう1度見せて欲しい。

4.[A] 総会終了後にもう1度流します。

5.[Q] カントリーリスクの考え方を知りたい。

5.[A] ロシア・ウクライナとの取引・事業はほとんどない。一番のカントリーリスクといえば、中国から商品調達できなくなるリスクと考えている。サプライヤーを東南アジアや日本にも広げるかという検討やアクションはしている。

5.[Q](続) カントリーリスクというのは進出先のことを聞きたかった。

5.[A](続) 進出先を決めるのは「その国における事業規模が一定程度以上あるか?」を判断している。まずは越境ECを利用してそのような可能性があるかを探している(シンガポールなど)。進出先を決めるのはその先のこと。

6.[Q] 量の向上ばかり追ってるようにも見えるが、質の向上についてどのように考えているか?

6.[A] 規模の向上には質の改善が必要と考えている。今まで3~4年で売上を倍にしているが、それは同じことをしていてはできない。毎年数%の生産性改善だけでは追いつかない。供給体制は新ITシステムで改善したい。

6.[Q](続) 説明がよくわからなかった。

6.[A](続) 質の向上ができない時は、売上が増えてもコストがよりかかってしまうと思う。1つ1つの作業・オペレーションの質を上げることで、売上とともに利益も伸ばせると考えている。

7.[Q] Amazonなどとの競争をどう考えているか?

7.[A] Amazonとの差別化はBtoBに特化することだと考えている。顧客の事業者が満足するようにサービスを改善している。顧客が欲しいものを検索した時に、それをきちんと提示できることが重要と考えている。

7.[Q](続) これもよくわからない。

7.[A](続) Amazonでは商品を検索した時に、仕事に必要ないものまで出てくる。それだけ?と思われるかもしれないが、それが重要と考えている。(筆者注:顧客の商品購入プロセスの短縮・効率化が一番重要と考えているのだろう)

8.[Q] 他の会社の株主総会も出ているが、鈴木社長は自分の言葉で熱弁しているので良いと思う。会社の行動規範にある「傾聴」の姿勢を大事にして欲しい。お願いとして、社会貢献活動の1つとして、災害発生時に必要な資材を提供するなど、ボランティア活動のサポートなどしてはいかがか。

8.[A] 傾聴について言うと、毎週全社員からの週報を役員含めて読んでいるので、それも傾聴の1つと考えている。災害支援については、東日本大震災の時に多賀城に物流センター(?)を置いたり、その後の災害でも支援物資の要請があったりするので、その時に必要なものを提供している。

以上で質問がなくなり、質疑応答終了。

最後に決議事項の採決を取り、すべて採択された後、取締役・執行役の紹介。

11:30ごろすべて終了。


顧客にどのような価値を提供するか、何を大事にするかなどの考え方がしっかりしており、今後もぶれずに事業運営を続けて行くのだろうなということを思う。









2022年3月25日金曜日

株主総会出席:(株)シノプス(4428)

 本日、シノプスの株主総会に初めて出席。

ライブ配信もあるとのことだったが、どのような感じの会社かを知るためにも会場で出席することにした。


(株)シノプス 第35期定時株主総会 +会社説明会

1.場所・時間

場所:東京建物梅田ビル 地下2F APホールⅡ(大阪市北区)

   シノプス本社が入っているビルの会議室

日時:2022/3/25(金)

10:00時開始、10:30過ぎ終了(株主総会)、11:50ごろ終了(会社説明会)

座席は18席用意されていて、一般株主は9名の参加。すべて男性。

配信もあるためか、スタッフさんの数の方が明らかに多く、こちらとしては少し落ち着かない感じ。

株主総会後に会社説明会を行うとのアナウンスも開始前にあった。


2.内容(概要)

  • 南谷社長が議事進行
  • 監査結果の報告は監査等委員会の人が文書を見ながら説明(読み上げ)。
  • 事業報告・対処すべき課題について、社長が一通り説明。とはいえ、招集ご通知に書いてある内容の読み上げ。
  • 計算書類についても貸借対照表について簡単に説明。
  • 決議事項・議案の説明
  • 質疑応答
  • 最後に議案ごとに採決をとってすべて可決。


3.内容(質疑応答)

質疑応答は1件だけのあっさりしたものだった。
以下の内容は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

[Q]は質問、[A]はそれに対する回答(社長が回答)


1.[Q] 伊藤忠商事との協業の提携の効果と、その効果の今後の見通しは?

1.[A] 効果の1つは株価が上がったこと。ビジネス上はまだこれから。今後についてはまだ協業について協議中であり、まとまれば今後IRなどで出す予定をしているので、その発表を待ってほしい。

ここで質問はなくなったので、決議事項を1件ずつ決議を行い、10:30過ぎには株主総会終了。


10分間休憩ののち、会社説明会をするというので、そちらも出席することにする。


4.会社説明会

監査役の人と、取締役の後ろにいた書記?の人、何人かのスタッフは退席し、取締役3名が出席。(他2名の取締役は、株主総会もリモートで出席していたので、この場にはおらず)。

一般株主は1名減り、8名が出席。

最初に、議事進行の方が予定時間を1時間くらいと言ったので、「そんなにやるのか」と思ってしまった。

南谷社長が2022年12月期会社方針の資料を基に説明。

株主総会の時の形式ばった感じの文章読み上げとは異なり、自分の言葉で熱意をもって話す感じとの差が、興味深かった。


4.1 会社説明会からのメモ

社長が話した内容から、資料に乗らないような事柄を中心に以下メモ書き。

事業の説明はこちらの資料などをご参考に。


  • シェア40%を目指すところの、40%という数字は、ランチェスター戦略で40%あれば安定的な地位が得られるところから設定している。
  • 小売り全体のシェア率17.4%に対し、スーパーではすでに32.5%に達している。2022/12の目標はスーパーのシェアで38%。
  • 主要ターゲットとして売上400億円以上としているのは、リアルタイムでの売り上げ情報や在庫数が把握できるようなシステム(インフラ)を入れている会社がそれくらいというところで、過去の経験値から設定している。もちろん売上400億以下でもこれらのシステムを入れている会社なら対象となりうる。
  • スーパーではコロナ禍で、お客様のニーズが惣菜から冷食に大きくシフトして惣菜の値引きロスが大きく出てしまった。そこでスーパーから相談を受け、惣菜用の在庫予測システムを作った。これに対してスーパーからのニーズが高い。
  • 有効アカウント数における「アカウント」は1つのサービスごとに1アカウントとなっている。スーパー1店舗あたり平均2.1アカウント。サービスの数は今12あるので、多くのサービスを入れてもらえれば、この数字も増える。
  • シノプスのコアの部分は単品ごとの需要予測・在庫計算。1時間ごとに予測の数字を出している。PI値という、1000人の顧客のうち何人に支持されるかという指標を商品ごとに定期的に算出して出している。
  • スーパーで値引きシールを貼るのは、パートやアルバイトの人。社員さんは働き方改革で18時とかにはもう帰ってしまっているから。だから値引き率を決めたり、値引きシールの枚数も適当になってしまっている。そこでサトーとの協業による自動値引き率設定&値引きシール印刷が有効。

以上のようなことを交えながら、50分ほど説明していた。
その後質疑応答。

4.2 会社説明会での質疑応答

以下の内容は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

1.[Q] 近所の成城石井に行くが、多くの店員さんが棚に張り付いていて、聞いている説明と見ている風景がずいぶん違うように感じる。

また、在庫管理のやりすぎで、商品を選ぶ時に商品が少ししか残ってないと、選ぶ客としては残念に思う。そのあたりどうしているのか?

1.[A] 会社によって方針は全然異なる。例えば惣菜がどれくらい残るのを許容するかとか、商品の在庫がどれくらいになったら発注をかけるかとか。棚ががらんどうになっても見た目良くないし、ドラッグストアは化粧品などで単価が高いものは在庫が1個あれば良いというところもある。またアプローチの仕方(欠品を減らすのか、在庫が増えるのを抑制するのか)も違ったりするので、最初にこの辺の考え方を聞くことから始めている。成城石井さんにはまだシノプスは入っていないし、会社独自の考え方でオペレーションしているのだろう。


2.[Q] 製品としてパッケージ版とクラウド版とあるが、機能面での違いなどあれば教えてほしい。

2.[A] まずはパッケージ版だと固定資産となり減価償却がかかるというのはある。パッケージ版はR6というバージョンが現行バージョンだが、その内容を全部はまだクラウドに移行できていないので、細かいところの違いはある。クラウド版は新しい機能をどんどん付加していっているイメージ。


3.[Q] 現在はスーパーがメインで今後他業界に展開するのだと思うが、他業界に展開するうえで、コアの部分はどの程度共用できるのかとか差がどれくらいあるのかないのかというあたりを教えてほしい。

3.[A] 自分の大学の時の卒論のテーマが需要予測だったこともあり、需要予測の考え方は昔からほとんど変わらない。現在食品スーパーに注力しているのは、ニーズが高くて他社ができないところだから、自社に優位性があるので積極的にやっている。アパレルなど他業界も積極的にやってないだけで、未知の問題があるとかそういうことはない。在庫の時間もスーパーに比べると長い。


4.[Q] 原材料費とか上がっているが、値上げに対する対応?(質問の内容がよくわからず)

4.[A] 当社ではシステムを導入するときに、「低減効果があった分の1/3は欲しい」と言っている。そうは言っても最初から1/3もらうことが難しい場合もあるが、それでも「10%ください」ならOKと言われる(最初に3割と言っているから)。たとえ1割分しかもらえてないところでも、IRや導入事例として積極的にしゃべってもらって広告塔になってもらったりしている。


5.[Q] 現在のところ西日本の売上が大きいが、関東はこれからどう進めるのか?

5.[A] 5年前に東京営業所を作ってから、関東の顧客とも話しをしやすくなっていて、東急ストアさんなどお客さんもついている。会社数が多く、分母が大きいので、なかなか目に見えにくいが、関東も集中してやっていきたい。


以上で、質問がなくなり、11:50ごろに終了。


株主総会だけではもったいない感じだった。

会社説明会の内容も聞けて、出席して良かった。


2022年2月3日木曜日

確定申告2022年版

 今年の確定申告の書類の作成を確定申告書作成コーナーでやってみた。

今年から1つ楽になったことがあった。

私の場合セミリタイアしているので、基本的に収入は株式・投資信託の譲渡益・配当金が収入の大部分になる。課税所得が少ないので、ここ数年は「所得税と住民税で異なる課税方式の選択」をしている。

どういうものかというと、課税所得が900万円以下の場合、配当所得に対して「所得税は総合課税、住民税は申告不要」と異なる課税方式を選ぶと、それぞれより低い税率での課税になり、お得になるという話し。

この手続きをするには、確定申告では「総合課税」で申告し、確定申告が終わった後に市町村の窓口に行って「異なる課税方式の申請書」を提出しないといけなかったのである。

ところが、今年の確定申告では市町村での手続きを省略できるようになっていた!

具体的には、確定申告書の作成コーナーで所得と控除の金額を一通り入力し、計算結果を見た後に「住民税等入力」のステップがある。

いつもなら素通りしそうな所だが、ここで「住民税・事業税に関する事項」のボタンを押し、「5 株式等譲渡所得割額控除額がある方の入力項目」の項の「特定配当等・特定株式等譲渡所得の全部について、住民税で申告不要としますか?」という文章の次に「はい・いいえ」のボタンがあるので、これを「はい」にする。

すると、申告帳票をpdfで見た時に、「申告内容確認表B 第二表」の「○ 住民税・事業税に関する事項」の所に「特定配当等・特定株式等譲渡所得の全部の申告不要」の欄に「○」がついている。これで、事後の市町村での手続きを省略できるものと思われる。

e-Taxを使用せずに手書きで確定申告をする場合でもここに「○」をしておけば良いのだろう。

もちろん私は税理士でもなんでもない一般人なので、確定的なことは言えないし保証もしないが、たぶんOKだろう。

市町村の説明資料、例えば神戸市のものにも「なお、確定申告書の「住民税に関する事項欄に全部を申告不要とする旨」の記載をした場合は、手続き不要です。」

たまたま検索で見つけた税理士事務所さんの説明もご参考に。

https://mashita-group.jp/cpa/jitsumu/haitou/










2022年1月27日木曜日

株主総会出席:(株)神戸物産(3038)

本日、「業務スーパー」でおなじみの神戸物産の株主総会に初めて出席。


(株)神戸物産 第36期定時株主総会

1.場所・時間

場所:神戸ポートピアホテル 南館1F 大輪田の間(神戸市中央区)

日時:2022/1/27(木)

10:00時開始、10:58終了

大広間の会場に200人分ほどの席を用意し、50人弱の参加。比較的若い女性もちらほらいた。

出席はwebでの事前申込制で、申込が多ければ抽選になると書かれていたが、全然少なかった。

座席は前後2mほど、左右は3~4mほども離して椅子が置かれており、それぞれぽつーんとしていた。


2.内容(概要)

  • 沼田社長が議事進行
  • 冒頭に昨年12月にあったという不正アクセスによる個人情報流出についてのおわび。社長と共に取締役と監査役も席を立って謝りの挨拶をしてたが、そんなことが起きたとは全く知らなかった。
  • その後社長が議事進行をすると言っただけで拍手。ここで拍手が出るのは初めての体験
  • 監査結果の報告と事業報告を田中副社長が報告。とはいえ、事業報告は招集通知の現況部分の一部と売上・利益の数字を読み上げるくらい。
  • 対処すべき課題について社長が説明。こちらも通知の文を抜粋して読む。その間プロジェクタでの画面表示もあるが、売上・利益の数字や、課題の項目を表示するくらいで必要最低限の表示。
  • 決議事項・議案の説明
  • 質疑応答
  • 最後に議案ごとに採決をとってすべて可決。

議案の説明までで20分弱。

3.内容(質疑応答)

質問は1人1つのみだが、長々としゃべる人もおらず、株主側もみんな簡潔に質問していた。
回答は半分以上は社長が担当役員に振って回答させ、不足分などは社長が補足していた。

以下の内容は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある。

[Q]は質問、[A]はそれに対する回答(担当役員又は社長が回答)


1.[Q]フランチャイズの加盟社に対して、本部から何かリードしたり、店舗の移転・大型化などのアドバイスしたりということはあるのか?

1.[A]生鮮品はオーナーが独自に仕入れている。肉類で一部本部から出しているものはある(よく聞き取れず)。出店時の相談に乗るのと移転時のアドバイスくらい。


2.[Q]売上について、今までは連結の方が金額が大きかったが、今期は連結よりも単独の方が金額が大きくなっている。理由は?

2.[A]子会社には本体から原料を売っている。売上と仕入れを相殺しているから。また今期ジー・コミュニケーションなどを連結から外したのもある。


3.[Q]近所のお店を利用しているが、お店によってはドライアイスや製氷機がないところもある。冷凍食品をメインで売ってるのなら必要なのでは?加盟社との取り決めはどうなっているのか?

3.[A]原則は必要最小限の設備でやっている。


4.[Q]ミャンマーでシステム開発の子会社があるが、現状は?

4.[A]コロナが発生した時点で日本人の常駐は止めている。ミャンマー人は20名働いているが、zoomで繋いでコミュニケーションを取っており、クーデター後もそのまま業務を続けている。


5.[Q]外食事業の伸びが見られないが今後の見通しは?

5.[A]馳走菜については業績も良く、出店を加速している。ワールドビュッフェはコロナ禍で大きく落ち込んだが、メニュー・オペレーションを見直し、損益分岐点を下げて継続している。プレミアムカルビについてはコロナ禍で売上に影響あったものの昨年末には戻っていた。今期も何店か出店を予定している。


6.[Q]大正区のお店を利用しているが、惣菜を売っており良いと思う。他にも広げては?

6.[A]馳走菜は出店目標は公表していないが、継続して出店し、数年後には100店ほどにしたいとは考えている。


7.[Q]加盟社は本部が探して声を掛けているのか、あるいは向こうからやりたいと連絡があるのか?

7.[A]既存オーナーの出店意欲が高く、本部が加盟社を探してはいない。ただ新規も受けてはおり、今期純増分の出店のうち、1店は新規オーナーのお店。ただ既存オーナーとの信頼関係が築けているので、基本は既存オーナー重視でやっている。


8.[Q]世界の食材探し・工場審査などをどうしているのか?また物流の混乱の影響なども教えて欲しい。

8.[A]工場視察はできないが、工場にノウハウができているので問題ない。認証とかzoomでの会議とかいろんな手段で確認している。新規開発は今でも順調に進めている。世界を飛び回ることはできないが、web上で探したり、既存取引先からの情報収集など。

海上輸送については確かにコストも上昇しているが、それよりは予定通りに船が入ってこないこともあるのが問題。対策としては国内の在庫を多めに確保して品切れを起こさないようにしている。


9.[Q]キャッシュレス化の方針を聞きたい。近所のお店はクレジットカードは使えるが、○○payとかは使えない。

9.[A]現在はハウスカードを直営店の2店舗でテストしており、良さそうであれば広げていきたい。またクレジットカード導入店舗は増えており、キャッシュレス化は基本的には広めたい。

以上で、質問したい人がいなくなったので、終了。

質疑応答の時間は約30分


最後に決議事項の採決を取り、議決後新任役員の紹介と一言挨拶があって終了。


総会終了後に外でIR担当者による個別相談会があるとのアナウンスがあった。

会場を出てみると、受付の横に商品サンプルや業務スーパーを紹介した雑誌が展示されており、売上・株価・配当金などの推移のグラフをパネルにして展示していた。

業務スーパーの店舗数は現在の約1000店舗に対して、数年後の目標として1500店舗の数字があった。

また4名ほどの担当者が、個別に質問を受けたりしていた。


業績も好調だし、特に問題もないような印象だった。