2023年6月16日金曜日

株主総会視聴:全国保証(株)(7164)

 本日全国保証の株主総会があり、ネット経由で視聴ができるので、視聴した。

全国保証の株主総会は昨年に続き2回目。


全国保証(株) 第43回定時株主総会

1. 場所・時間

場所:JPタワー ホール&カンファレンス(東京都千代田区)

   インターネット中継にて視聴。

時間:2023/6/16(金) 10時開始、11:25終了

昨年と同様、動画配信の部分はYoutubeを使用していた。

会場は前方の取締役の席全体を映すのみで、一般株主は最後の終了時に少し映っていた。その時の数と拍手の数でいうと出席者は10名前後といったところか?


2. 内容

今年4月に就任した青木社長の議事進行で進む。

2.1 事業状況と決議議案の説明

  • 株主の議決権の数が充足していることの説明
  • 監査報告は:招集ご通知に記載の通り
  • 事業の経過と成果:スクリーンでスライドと合成音声による説明。
  • 対処すべき課題:青木社長が説明するが、招集後通知記載の4つの課題があるから、中計を策定したというような簡単な説明。
  • 議案上程・説明
以下、質疑応答

2.2 質疑応答

質問は1人1点のみとのことだったが、同じ人が何回か質問する場面があり、それは許容されていた。

以下は自分の聞き書きであり、質問者・回答者の意図と異なる、抜けている可能性もある点はご容赦いただきたい。

青木社長が回答したり、担当者が回答する質問もあった。

[Q]は質問、[A]はそれに対する回答。(特記なきものは青木社長の回答)


1.[Q] 新中計では「住宅ローンプラットフォーマーを目指す」と書かれており、最近の他社の動きでSMBCとNTTデータのグループのニュースリリースがあったりするが、自社単独でやるのか、他社との連携をするのか、その辺の考え方は?

1.[A] 現在の事業は川中の「審査」の業務をメインとしており、それを川上・川下に広げることができると考えているので、まずはここから進める。720の提携金融機関とのネットワークを活用していきたい。他社とも柔軟にはやっていきたい。

(基本は中計に書いてあるような考えなのだろう)


2.[Q] 配当金について、利益剰余金の額を見るともう少し増やせるのでは?債務保証積立金の額が妥当なのかよくわからないが..。

2.[A] 債務保証積立金を積み立てて、資本の厚みを持たせることで金融機関には安心してもらっている。必要資本として1年間に発生する損失の15年分としているが、この考え方は住宅ローンの平均返済期間が15年だから。ちょうど15年分たまったので、これから資本は活用するフェーズとなる。新中計でも配当性向を50%まで順次高めていく予定にしている。


3.[Q] 株主構成について、個人投資家は機関投資家と比べると長期保有なので個人を優遇したいと以前に聞いたが、その考えは今も同じか?事業内容について、個人株主でも全国保証のことを知らない人はまだ誤解している人も多いように感じるので、IRの事業説明をもう少し改善した方が良いのでは?

3.[A] 株主構成は個人株主が10%、金融機関が50%、海外が30%で、もう少し個人株主を増やしたいと思っている。株主優待などについては、個人に対するIR効果があると思っているので、その効果がある間は続けたいと思う。

IR説明会などもしているが、引き続き継続したい。


4.[Q] 他社協業やM&Aに関して、グループ戦略推進室を作ったことに対して期待をしている。スタートアップとの連携には独特のナレッジが必要と思うが、人材とかどうするのか?実績を上げるためにブレークスルーは?

4.[A] 現在はノウハウがあまりないので、人の教育が課題と考えている。スタートアップとの取引ではCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)などを活用し、専門家と手を組んでやっていきたい。


5.[Q] 債権回収を子会社でやっているが、具体的にどういう感じで、どれくらいの金額でやっているのか?今後拡大するのかどうかなど聞きたい。

5.[A] (担当の山口専務が回答)子会社のあけぼの債権回収の業務は主に2つある。1つは親会社の業務受託で、親会社の債権回収をやったり、提携金融機関の債権の催促などを受託して行うことで手数料をもらっている。もう1つはサービサーから債権を買い取って回収している。割引して買い取り回収するので、その差額が収入となる。


6.[Q] 自分は金融機関で債権回収を8年ほどやっていた。不良債権の保険に入っているのだろうと思うが、どれくらいの規模なのか?

6.[A] (引き続き山口専務が回答)代位弁済は0.07%の発生率で、通常不動産を担保に取っており、債権回収できない場合はその不動産を売却して回収している。それにより77.4%が回収できている。残りが回収できない分だが、他のサービサーに売却することもしている。


7.[Q] 社長交代に関連して、それぞれ聞きたい。

石川会長にはどのような思いでバトンを渡したのか、青木社長への期待

青木社長には大事にしたいところと変えていきたいところ

社外取締役にはどのような思いでいるのか

また代表権に分担についても聞きたい。


7.[A] 

(石川会長) 2006年7月から18年弱社長をやってきた。長い間やってきたということと、ちょうど上場10年の節目、今年から新中計のスタートもあり、新しい体制にすることがベターと考えた。期待することとしては、新中計で本業以外の周辺事業を伸ばす段階で、実務型で先頭に立っていた青木さんにやってもらいたい。

分担については取引金融機関やグループ会社との関係をやっていきたい。(もう少し何か言っていたように思うが聞き漏らした)

(青木社長) 社長が替わっても、急激にかわることはない。住宅ローン市場を守るという役割を会社の使命として認識している。新中計でさらなる成長をしていきたい。

(指名・報酬委員会委員長の上條取締役) 昨年の12月に社長交代の申し出があった。その時はサクセッションプランの作成途中だったので、それに従うことはできなかったが、それに沿って進めた。企画力・今後の推進力、高い倫理性などで青木さんを選んだ。


8.[Q] 株式分割について。5000円の株価だと最低購入が50万になるので買いにくい。ヘソクリで買えるような金額だと私のようなおばちゃんでも買えて、しかもずっと持っているのでは?と考えている。


8.[A] 個人株主は増やしたいと思っているので、意見は今後の参考にしたい。


9.[Q] 女性取締役について、プロパーで社内から執行役から上げるような仕組みとか育成プランなどはあるのか?


9.[A] 女性活躍推進の活動に取り組んでおり、その中で女性管理職の割合5%、女性管理職候補の役割10%を目標に目指している。現在は1名が女性管理職で割合だと3%、候補者は現状6%。女性が活躍しやすい職場環境を作っていきたい。


ここで質問がなくなったので質疑終了。


2.3 採決

決議事項の採決をして、11:25に株主総会終了。


新中計では2023年3月の配当148円に対して、2025年度の配当は243円の計画となっている。売上はそんなに減ることはないだろうから、期待しかない。



0 件のコメント:

コメントを投稿